今日は今年の中秋の名月です。拙僧が朝に起きて直ぐに行うことは、「阿字観」です。早朝のまだ、薄暗い中に月に蓮華が描かれ、梵字の「阿」が書かれています。燈明に阿字が浮かび上がり「名香」(拙僧は別伝 曼殊香を使用)が漂う一時、娑婆の雑踏を一瞬ですが忘れられ自己を見つめ、仏を感じ、瞑想により「世界と自分はひとつである」ことを実感出来ます。古来より月に人々は願いを寄せたように、真言宗では身近に月の中へ「阿」(大日如来)を感じる瞑想法があります。朝の自行です。
最近では、本物の僧侶が街へ繰り出し仏教を説く時代です。「坊主バー」等もそんな背景から結構あります。至って真面目で精進料理を出したり、悩み相談等々・・・
今日、知り合いと話していたところ「今日、一杯行きますか?」と誘ったところ「居酒屋庫裡(くり)」なら良いけど!隣に居たもう一人が「炉端焼き護摩」と冗談めかして言われました。なるほど・・・と、思いながら神聖な護摩行で「ハイ、あがったよ!」威勢の良い声が響く護摩堂!ついつい笑ってしまいましたが、未だ未だ修行が足りません。不殺生ですね!
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