密厳寺　和尚の小言

１１月３日（祝日）は文化の日で、文化功労者および各褒賞の伝達式が皇居で行われます。しかし、１１月３日は明治天皇の誕生日でもあり、大正時代以降は「明治節」と呼ばれていました。明治天皇には、幾つかの逸話があり継ぎ接ぎをあてた服をお召しになっていた清貧の生活を旨としていたとの話もあります。現代史には多くの学びが有ることを改めて知るのも文化なのかもしれません。

三年前の色揚げで本堂上部に有った真言宗豊山派の宗紋「輪違」が損傷してしまい新しい「輪違」宗紋が張り替えられました。豊山派の宗紋の輪違いとは『仏さまと私たち衆生（しゅじょう）は、もとは同じで異なることはない“ 凡聖不二　ぼんじょうふに ”という教えをあらわしています。謂わばシンボルマークと言ったところでしょうか。

今年最後の拙寺法要が１１月２３日に行われました。管内御寺院様のご出仕を頂き、懇ろに全檀家様の菩提をご供養致しました。午前中には護摩堂にて祈願法要も併せて行いました。午前の護摩法要では来年の無病息災・家内安全等を祈願し新たに御札を開眼致しました。午後の報恩陀羅尼法要では一年の感謝を込めて報恩謝德の法要です。コロナ禍に有って人心が荒廃するご時世だからこそ改めて一年の感謝を念じあげました。　至心合掌